『協会名鑑』編集部です。「社会を変える協会特集」第16回は、一般社団法人として活動されているピティナ(全日本ピアノ指導者協会)様を取材させていただきました!
Q. ピティナ(全日本ピアノ指導者協会)は、どんな協会なのでしょうか?
1966年に発足した、ピアノを中心とする音楽指導者団体です。全国のピアノ指導者(街のピアノの先生から大学教授まで)をはじめ、ピアノ学習者やプロの演奏者、音楽愛好者などを中心に、調律師や研究者、音楽関連の学校・団体など約17,000人(2018年3月末)が所属しています。独自のコンクールや発表会、セミナーの開催などを通じて、指導者の資質向上を目指しています。
Q. ピティナ(全日本ピアノ指導者協会)は、どのような想いやきっかけで設立されたのですか?
日本のピアノ教育のレベル向上を目指したい!という思いのもと、ピティナは誕生しました。設立した1960年代中頃、「ピアノ指導者」のスキルは地域によって大きな格差がありました。確固たる勉強法や指導法がなく、指導者そのものを育てる場所や環境も存在しませんでした。そこで、ピティナ生みの親である福田靖子が、全国各地からピアノの先生を集めてセミナーを開いたのが始まりです。
こうした歴史は現在も受け継がれています。ピティナに所属している指導者の多くは、レッスンを行う立場でありながらも自身がセミナーへ参加したり、相互に交流したりしながら、日々学びを続けています。「ピアノの先生」は資格や経歴ではかることはできませんが、積み上げた実績は存在していきます。指導者自らが成長を続けようとする姿勢こそ、ピアノを学ぶ人たちに希望を与えるのではないでしょうか。
Q. ピティナ(全日本ピアノ指導者協会)は、普段どのような活動をされているのでしょうか?
全47都道府県に、支部・ステーション合わせて約500の事務局をもち、それぞれが主体的に活動しています。全国最大規模のピアノコンクール「ピティナ・ピアノコンペティション」と、“継続”を応援するアドバイス付きのステージ発表会「ピティナ・ピアノステップ」は、参加者が年間約10万組を超えるまでに成長してきました。また、支部・ステーションが主催/共催/後援している講座が年間約750回(2017年度)あり、全国のピアノ指導者を対象に、継続的な指導力向上を支援しています。
さらに、ピアノ指導者の研鑽にとどまることなく、広く社会に貢献し、音楽文化の発展に寄与することを目指しています。音楽教育が、子供たちの成長や地域の発展に好影響をもたらし、豊かな社会を作るための好循環をなすよう、「ピティナ・ピアノ曲事典」「ピアノ教室紹介」「学校クラスコンサート」「CrossGiving」など、多様な社会貢献活動を行っています。
Q. 最後に『協会名鑑』読者の皆様へメッセージがありましたらお聞かせください。
ピアノを身近に感じることで、もっと輝く毎日になりますように。そう願いながら、スタッフ一同ピアノの普及に取り組んでいます。
「ピアノを演奏すること」は難しいことではありません。ちょっとした趣味からピアニストを目指す人まで、ピアノとの向き合い方は一人ひとり違ってよいと考えています。幼いころから習い始める人もいれば、大人になってから初めて励む人、子どものころ学んでいたのでもう一度と再スタートする人など、レッスンへの扉をたたく人もさまざまです。ピアノを弾くことで生まれる学び、出逢い、つながりが、実りある生活を創り出します。楽器ひとつで無限の音を奏でることができるピアノ、触れてみることで気づくことがきっとあるはずです。
ピティナは、これからも一人でも多くの人がピアノに親しみ、より豊かな人生となるようサポートをしながら、国や地域社会の発展に貢献していきます。