『協会名鑑』編集部です。「社会を変える協会特集」第27回は、特定非営利活動法人として活動されている日本聴覚障害者芸術協会様を取材させていただきました!
Q. 日本聴覚障害者芸術協会は、どんな協会なのでしょうか?
絵画や書道、陶芸などのアートは聴覚に障がいを持つ人にとって、健聴者と変わらず楽しむことが出来る世界です。私たちのNPOでは聴覚に障がいを抱えるアーティストに支援や、これからアートの世界を目指す若者の育成を中心に活動しています。
Q. 日本聴覚障害者芸術協会は、どのような想いやきっかけで設立されたのですか?
ヨーロッパや中国、韓国においては国や自治体からの支援を受けて、多くの活動団体が聴覚障がいを持ったアーティストを集めた展覧会などを開催し、国をあげて、障がい者の活動の場を提供しています。当協会会長の八木道夫も海外からたくさん招待頂き、ありがたいことに滞在費や作品搬出費等は主催者により提供頂きました。一方、日本においてはスポーツやアニメ、マンガが社会的に高い評価を得る一方で、芸術に対する理解は他国に比べまだまだ低い状況です。当然、聴覚障がいを持ったアーティストや団体への国や自治体からの援助はまだまだ少なく、アーティストの活動の場は少なく、活動するには個人レベルで負担をせざるを得ず、活動をあきらめてしまう事も少なくありません。そんな現状を変え、アートに対する興味や、聴覚障がい者への理解を高めていけるよう、当団体を設立しました。
Q. 日本聴覚障害者芸術協会は、普段どのような活動をされているのでしょうか?
聴覚障がい者アーティストの作品を集めた展覧会「日本聴覚障害者芸術展」を開催し、毎年1,000名を超えるご来場者様にお越し頂きております。このようなイベントを通し、聴覚障がい者独特の感性によって作られるたくさんの作品を多くの方に観て頂き、障がい者に対する理解も少しずつ進んでいるのではと感じています。
また、当協会の会長である八木道夫は、自身も聴覚障がい者でありながら、パリのルーブル美術館にて賞を頂く等の活躍をしており、講演会等を定期的に開催し、障がいがあったとしても、誰もが夢を叶えられる可能性についてお話させて頂いています。その他にも、絵画教室や、聴覚障がいを抱えながらも活躍している著名人をお招きした交流会等様々なイベントを開催しています。
Q. 最後に『協会名鑑』読者の皆様へメッセージがありましたらお聞かせください。
当協会の会長八木は、海外より招待され、諸外国の聴覚障がい者のイベントに参加させて頂いておりますが、ここ日本においては、障がい者やアートに対する理解はまだまだ進んでいないと感じております。国や自治体からの支援が中々進まないなか、私たちの力で少しでも現状を変えていけるよう今後も活動を続けていきます。私たちの活動に共感頂ける方は、是非イベント等にお越し頂き、聴覚障がいを抱えたアーティストの作品を見にきて頂ければと思います。また賛助会員やクラウドファンディングによるファンクラブメンバーも随時募集しておりますので、ご興味ございましたら、ホームページもしくは、メール、FAX等から、お気軽にお問合わせ下さい。よろしくお願い致します。