『協会名鑑』編集部です。「社会を変える協会特集」第26回は、特定非営利活動法人として活動されているASEAN相互支援協会様を取材させていただきました!
Q. ASEAN相互支援協会は、どんな協会なのでしょうか?
当会は、ASEAN諸国の経済的弱者に対し、就学機会並びに就職機会を拡充する事業を行い、相互扶助と国際交流に寄与する事を目的とする協会です。当会の基本理念は人と技術の交流による国際貢献です。
「相手の力不足のポイントに手を差し伸べ、互いがさらなる発展を目指すために協力する」という『 相互支援=Mutual Support 』こそが、当会の理想なのです。
Q. ASEAN相互支援協会は、どのような想いやきっかけで設立されたのですか?
当会は、ASEAN諸国における助け合いの循環を目指して設立されました。
日本もアジアというチームのメンバーです。チームの中に弱っている者や出遅れている者がいればチーム全体も発展できません。しかし手を差し伸べ、相互に補完することで個々と全体の能力を底上げする事が可能です。ある面では助け、別の面では助けられる。これこそが本当のチームワークではないでしょうか?
途上国に対し、一方的に金品や施設を贈る支援活動も大変有益ですが、当会では継続性や自主性を考慮した結果、教育と職業能力に注力する事といたしました。当会の支援により日本語や職業技術を身に着けて、能力を高めてもらいます。次の段階では日本企業が現地に進出します。その際には彼らがその能力で日本企業を助けてくれることでしょう。この様な助け合いの循環を目指して当会は設立されました。
Q. ASEAN相互支援協会は、普段はどのような活動をされているのでしょうか?
就学機会拡充支援として海外の日本語習得希望者を支援し、相手国民の国際化に寄与する活動を行っています。具体的には『AMSA奨学金機構』を運営し日本語習得の学費を援助しています。就職機会拡充と職業技術向上への支援として、日本人の技能者による直接指導を行い、労働価値と経済力の向上に寄与します。これまでビジネスマナー講座や専門職へのセミナーを単発で行いました。今後はより一般的な職業について継続的な講習会を開けるよう準備中です。(調理師、パン職人、理容師、大工、整備士、等々)
これらの活動を通じて労働価値と経済力を向上させ、経済的理由によって就学機会に恵まれない子供を減少させることも目指します。また、日本企業、特に中小個人商店等の海外進出を補助し、企業の国際化と現地雇用先の拡充にも寄与しています。現地と日本、双方の企業からのビジネス案件や求人情報なども集め、ビジネスマッチングの補助も行っております。
Q. 最後に『協会名鑑』読者の皆様へメッセージがありましたらお聞かせください。
現在、当会の活動拠点はラオス人民民主共和国です。最貧国とも呼ばれる貧しい国ですが、近年は経済発展を続けています。その反面、貧富の差も激しく、高級車が走るその脇を靴も買えずに裸足で歩く子供が物乞いする光景などを目にします。大人になっても自分の名前を書けない者もたくさんいます。その様な者はまともな職に就けません。その様な両親に生まれた子供は似たような道をたどります。
せめて小中学校まで出られれば、就職の機会にも恵まれるはずです。せめて職業的な技術があれば子供を学校に入れられます。負のスパイラルを止めるために、どうか当会にご賛同、ご支援ください。