21世紀に入り、デジタル情報化路線を突き進む日本。たしかに私たちの生活は便利になりましたが、その弊害が見られることも事実です。外で遊ぶことを忘れ、TVゲームに興じる子供たち。メル友しか”ともだち”がいない若者。ついに100万人を突破した”ひきこもり”の生徒たち。深刻化するいじめ。すぐ” キレル”少年たち。
体を動かすことの楽しさ、思い切り汗を流すことの快感を忘れてしまった子供たちや青少年が増加の一途を辿っているという事実はこうした問題と決して無関係ではありません。体と心のバランスが崩れると、さまざまな問題を生じるからです。実際、青少年の体力は低下し続けており、部活に加わる高校生もこの10年で23%も減少しています。文部科学省が健康教育の一環として「新たな心と体の健康問題への対応」を重視し、スポーツの充実に力をいれているのもそのためです。
スポーツといえば従来は水泳、野球、バレーボール等に代表される学校体育やその延長線上にある競技スポーツや団体スポーツが中心でした。こうした学校体育の意義は軽んじられるべきではありませんが、しらけムードの中でスポーツ離れが進む今日の児童・青少年の心理を考えると、従来の学校体育の概念や、勝ち負けを競う競技スポーツ・団体スポーツの概念を超え、競技性よりも体感性を楽しめる《新たなスポーツの概念》が不可欠の要素になります。
ウェイクボードはこうした条件を全て満たしています。しかも単なるスポーツの域を超え、一つのカルチャーとなっている新ジャンルのスポーツです。10代?20代?30代を中心に行動派の若者たちの間で熱狂的な人気を集めているのもそのためです。
私たち日本ウェイクボード協会(JWBA)は、日本における唯一の公認団体として、一貫してこうしたウェイクボードの国民的普及促進を図ると共に青少年の健全な育成や環境への貢献を目指して活動してまいりました。
ありあまるモノと氾濫する情報の中で育った現代の青少年には、押しつけの人間形成は通用しなくなりつつあります。個性や自己表現の場を模索する彼らが抵抗なく共感できるウェイクボードを通じて自然とのふれあいや人間関係構築の機会を提供することは、従来の家庭教育や学校教育を補完する21世紀にふさわしい第三の道となると私たちは信じています。
出典:日本ウェイクボード協会