大阪府建築士事務所協会は、建築士事務所の資質の向上・倫理観の醸成・業務環境の整備等に取り組んでいます。昨年創立35年の節目を迎えましたが、正しい専門知識と経験に基づく専門家が社会の繁栄を継続的に支えるという視点に立って、意欲的に活動を続けてきました。
各都道府県にある建築士事務所協会は、長年にわたる活動の実績を基盤としながら、2009年(平成21年)から改正建築士法に基く法定団体として責任ある立場となりました。現在、大阪府建築士事務所協会は、建築士と管理建築士の定期講習の推進と運営、建築士事務所登録・年次報告業務の明確化をサポートする大阪建築登録センターの運営、建築CPD情報提供制度や工事監理ガイドラインなどの制度の普及・実施、建築相談、最新の技術にかかわる学習の機会提供、若い世代や地域のための専門家としての奉仕などを着実に推進しています。建築士事務所の権限と果たすべき責任の明確化、適切な業務報酬基盤の確立といったアピールもおこなっていますが、それらすべては府民・消費者の日常にとって益をもたらすものと確信しております。
昨年は、東日本大震災をはじめ、国内外で多くの災害に遭遇した1年でした。被災地の復興はまだ時間がかかりそうですが、建築士事務所の会員をはじめとする建築の専門家は、初期段階の応急危険度判定や、復旧復興への参画などにおいて真摯に取り組みました。それは、建築技術の適用やコミュニティ再生などの面でこれまでのアプローチを見直す機会でもありましたが、地域を支えるために良質な建築こそが大きな役割を果たすことをあらためて認識しました。大阪府建築士事務所協会は、この災厄に学びながら、大阪地域におけるリスクマネジメントをどう考えるか、これからの地域社会をどのように構想し、どのようにそれを専門家と社会が支えるかについて、8つの支部に属する会員が一丸となって追究・実践してまいります。
大阪らしい柔軟な発想と実行力を備えた専門家ネットワークである、大阪府建築士事務所協会。その活力を支え推進するためには幅広い知恵と経験を持った会員が積極的に活動参画することが必要と考えています。ぜひ専門家の皆様には、大阪府建築士事務所協会への入会もあわせてお奨め・お誘いいたします。
出典:大阪府建築士事務所協会